一年のお酒の出来を占う「はつしぼり」
発酵過程でまさかのアクシデント!
一年の酒の出来を占う「はつしぼり」。
土田酒造では、醸造年度の最初に造るお酒に、毎年異なったテーマを設定しております。
今年度の「はつしぼり」で設定したのは、
初の自社田米100%使用のお酒。
土田酒造では数年前から、地元・群馬県川場村で米作りを始めました。
蔵人が無農薬・無肥料で育て上げた「亀の尾」です。
土田酒造にとって特別な意味を持つこのお米を使って、
昨年同様すぐ飲んで美味しい、
少しクリアで芳醇な香りの立ち上がるようなお酒を目指して酒造りをはじめました。
しかし、発酵の過程で意図せぬ自然界の微生物の介入があり、
このままでは狙った味わいにはならない。という事態に。
(弊社の製品でいうところの「Tsuchida F」と同じ現象です。
そのため、今回の表ラベルにはFのデザインを挿入しております。)
今まで積み重ねてきた経験と技術により立て直し、
個性が映えるお酒としてリリースすることが叶いましたが、
昨年と同様の味わいをお待ちいただいていた方におかれましては
ご期待に沿う味わいをお届けできなかったことを心よりお詫び申し上げます。
なぜこのような想定外のことが起きるのか?
土田酒造がすべてのお酒について添加物不使用で、
全量生酛(きもと)造りという道を選んでいるためです。
現代のほとんどの蔵では、入れる菌を選別し、乳酸といった添加物を加えて菌のコントロールを図るため、
予期せぬ微生物の介在によるトラブルはほぼ起きることがなくなりました。
そのため、こういった事態は日本中にある1300軒の酒蔵さんの中でも
ほんの数軒だけで起こり得るほどの稀有な現象です。
土田酒造の酒造りは、蔵に住み着く多種多様な微生物の働きなくしては語れません。
一年の酒造りが終わると蔵はメンテナンス期間に入り、蔵を綺麗に掃除します。
その際に蔵の中の微生物が大きく変動するため、毎年一番初めに造るお酒は特に難しいものとなります。
杜氏の星野元希は「技術的な未熟さによるもの」と猛省をしておりますが、
私はこの意図せぬ味わいの誕生は私たちが目指す酒造りの厳しさ故に、
まさに、この年の、この蔵の、この瞬間にしか生まれなかった味わいが凝縮されたものとも言えると思っております。
どんな味わい?
甘みがありながら酸味が後を追いかけて感じられ、
最後にはまた甘みが余韻を引くという、不思議で面白い味わいのお酒となりました。
アルコール度数は低めのため、日本酒初心者の方も飲みやすい味わいなのでご安心ください。
冷蔵商品となっておりますが、常温で味わいが成長する可能性を秘めている酒質のため、
ご購入後にはお好みで冷蔵保管、常温保管と様々な保管方法で味わいの違いを体験していただきたい一本です。
一年のお酒の出来を占う「はつしぼり」。
アクシデントから始まった土田酒造の、今年の酒造りやいかに?
ぜひ見守っていただけますと幸いです。
| 「R7BY はつしぼりichi」 ・原料米 :亀の尾(群馬県川場村産) ・精米歩合:87% ・仕込み水:武尊連峰伏流水(関東名水百選) ・麹歩合 :42.8% ・種麹 :白夜、焼酎用黄麹、焼酎用白麴 ・酒母製法:生酛 ・酵母 :きょうかい701号 ・アルコール度数:12%(原酒) ・グルコース:10.2 ・日本酒度 :−51.0 ・酸度 :6.5 ・アミノ酸 :3.7 ・火入れ :1回火入れ ・保管方法 :要冷蔵 ※記載されている原材料のみ使用。 ラベル表示義務がない添加物も不使用です。 |