日本における酒造りは、1900年代初頭に近代化が図られました。国策として日本酒の安全醸造と、味の均質化を目的に技術革新や設備刷新が起こったのです。それが、速醸とよばれる造りです。
時代に即した速醸という造りをしていた私たちは、2013年から試験的に山廃仕込みに挑戦。2019年から、全量を近代化以前の造りに戻しました。それが、生酛(きもと)とよばれる造り方です。
私たちは、蔵で造る全量を、
・米、米麹、水、菌のみの材料で、
・その他の添加物を一切使用せず、
・江戸時代に確立された”蔵にすみついている乳酸菌が降りるのを待ち、菌のはたらきを導き促す造り方”
で醸しています。近年はさらに、酒米ではなく群馬県産の食用米を、できるだけ削らずに造ることを酒造りの方向性として定めています*。
時代とともに変わる「うまい酒」の概念。
私たちは、江戸時代の製法や先人らの叡智をもとに、今の時代を生きる私たちと皆さまに「うまい」と言っていただける日本酒を醸していきます。
*銘柄や目的によって 他県産のお米を用い、60%までお米を削る(表記は精米歩合60%)こともあります。詳しくは各商品詳細をご覧ください。