現代的な機械設備と江戸時代の製法を融合。
米・麹・水・菌のみで醸しています。

土田酒造は、群馬県は川場村という人口3,100人の小さな村に拠点を構える酒蔵です。
創業は1907年、現在6代目当主が蔵を率いています。
江戸時代に一般的であった菌や微生物を活用した生酛(きもと)造りという手法で日本酒を造り、近年はスキンケア商品や食品、雑貨まで展開しています。
関わるすべての人と、味わい・楽しさ・喜びをわかちあう酒造りを目指して。
菌を活かした醸造技術を継承すべく、私たちは挑戦を続けます。

酒造りの哲学

私たちは、菌や微生物の力、そして先代たちの技術を信じています。
だからこそ、全量を生酛(きもと)仕込みで、余分なものを加えず 目に見えないものを導き促し続ける酒造りにいきつきました。

造り手である私たち自身が、まず楽しんで造ること。
米のうま味を引き出し、日本酒の多様性や複雑な味わいを楽しんでもらいたい。
飲み手、造り手、すべての人に、いい時間を。
私たちは醸造技術や日本酒文化を次世代へと継ぐべく、日々挑戦を続けています。

技術と手法

私たちの醸す日本酒はすべて、 米、水、麹という3つの材料と菌のみで造ります。
蔵にすみついている乳酸菌や色々な微生物の活動を導き促す生酛(きもと)造り。
この江戸時代の製法を、現代的な機械設備の中で貫いています。

偶発性を大切に、菌の力を引き出す技術を培い、日々発見や検証を繰り返す。
味の違いや複雑さが楽しめる造り方である一方、菌という物言わぬ生き物が相手ゆえの常に失敗とは隣合せの製法です。

それでも、
「米の味や複雑味を引き出すべく、低精米且つ食用米で酒を造る」
「味のバリエーションをもつ」
「どんな米でもうまい酒にする」
そんな信念を持って、個性豊かな酒を醸しています。

米と精米歩合

米は酒米ではなく食用米(食べるお米)を使用し、できるだけ削らず(磨かず)日本酒にしています。

委託製造により他県のお米のご依頼があるとき以外は、群馬県産です。
発注は、「群馬県産米、3等以上、60%、品種指定なし」。
情熱をもって米作りに取り組む地元農家のお米を、どんな米でもうまい酒にしていきたいという思いをもって日々技術を磨いています。

また、ここ数年は、極力、米を削らないことにもこだわっています。
目的は米のうまみをまるごと日本酒にすること。
そして、原料を使いきること。
かつての造り方では、精米に1日以上を要していたため、エネルギー削減にもつながるのです。
私たちは、今後も食べるお米を食べる時と同程度にしか削らずにうまい酒を造ることを追求していきます。

水と山々

土田酒造で造られるすべての日本酒は、約50年をかけて自然濾過された水で醸しています。
日本百名山のひとつである武尊山の伏流水であり、私たちが行っている酒造りに非常に合った水質です。
活性炭濾過もせず、水の硬度を変化させる調整剤も入れずにそのまま使っています。

菌と空気

生酛(きもと)造りとは、蔵にすみついている乳酸菌が増えるように環境を整えていくという造り方です。
また、添加物を一切加えないということは、菌という生き物をのはたらきを導き促しながらうまい酒に仕上げていくことを意味します。
昔ながらの酒造りは神経を使い手間もかかりますが、わからないことの方が多い宇宙の法則の中でほんの僅かでも何かが分かることや「生み出す」楽しさを感じながら日々酒造りをしています。

蔵人同士、
「米の味をどう出すか」
「今、温度をさわるべきか」
「菌は本当に降りてくるのか」
「麹の割合をどうするか」
「酵母の発酵をどう経過させようか」
日々 会話を重ね、杜氏を中心に味を決定していきます。

知見・技術の提供

私たちは、先人らが培ってきた昔ながらの醸造技術を次世代に受け継ぐべく、生酛造りや添加物を使用しない酒造りにご興味がある方々の見学や研修を積極的に受け入れています。
これまでも日本全国からたくさんの方々が足を運んでくださりました。
近年では海外からのお問い合わせも増えています。
見学や研修の期間も半日、1日、3日、3か月など様々です。
見学や研修をご希望の方は、お気軽にお問合せください。
また、杜氏や蔵人が現地へ赴き、意見交換や知見を共有させて頂くことも可能です。

私たち自身も先人らの叡智のおかげで今があります。
この類まれなる醸造技術、日本酒文化を次世代に継承すべく、是非お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちらから。

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