『うまい米があったら、酒にしたくなってしまう。』
プリンセスサリーとの出会いは偶然だったのか必然だったのか、弊社の代表と杜氏が米づくりの研修に行った先でのことでした。
群馬県藤岡市で有機栽培をされている山口さんのお宅でのこと。
昼休憩のときにだして頂いたご飯が『プリンセスサリー』だったのです。
うまい。とにかくうまい。
その後すぐ、二人は『この米で酒造りたい!』と話しあっていたそうです。
“うまい米があったら酒にしたくなってしまう。”
飯米を原料にしている土田ならではの考え方ですね。
研究醸造から “シン・ツチダ” プリンセスサリーに
プリンセスサリーでの造りは今回で3回目です。過去2回は『研究醸造』として、
”プリンセスサリーの独特の香りを、酒に出すことができるか!?”をテーマとして造っておりました。インディカ米やプリンセスサリーは、『香り米』『ジャスミンライス』とも呼ばれ、炊くと枝豆やポップコーンのようなとても香ばしい香りがするのです。
過去2回の研究醸造で分かったのが『長粒米でも普通に日本酒が造れる』ということでした。米特有の香りも酒に移ることはなく、いつも我々が仕込んでいる日本の米と変わること無く酒にすることができたのです。
そこで、今年からは 『中長粒米プリンセスサリーでシン・ツチダを造る』ことにしました。低精白、生酛、完全無添加醸造にてプリンセスサリーを醸しました。
シン・ツチダとおなじ仕込み配合で造っているのですが、
仕上がったお酒にはあきらかな違いがあったのです。。
有機栽培はやっぱりすごかった!米の育成方法でここまでの違いが!
シン・ツチダ プリンセスサリーを飲んだときの第一印象は『軽い!』でした。
仕込み配合はシン・ツチダと同じ。分析数値だけ見ればシン・ツチダよりも濃厚。
だけど軽いのです。
口に入れた瞬間は、シン・ツチダのように旨みが広がります。
飲み込んだ後の後味が格段に軽いのです。
濃いけど軽い。矛盾ともとれる不思議なお酒なのです。
定かではありませんが、やはり原料米の違いが出ているのでしょう。米の品種もあるかと思いますが、一番の要因は『有機栽培』であることだと考えています。
弊社で数年前から取り入れている自然栽培米も同じですが、農薬や化学肥料に頼らず田んぼや土地の微生物たちが持っている力で育てています。
酒造りにも通じますが、薬品や添加物に頼らず育てるととても力強い。そしてきれい。酒造りは田んぼから始まっているということが実感できる味わいでした。
カレーのお供は水?牛乳?ラッシー?
いや、カレーには”シン・ツチダプリンセスサリー”でしょ!
食べ物との相性を聞かれたらいやおうなしにいいたいのが『カレー』です。
それもスパイシーなもの。ご飯としてカレーと相性抜群なプリンセスサリーなので、お酒もぜひカレーと合わせていただきたいです。
カレーと日本酒、意外にもよく合うのです。もう雰囲気ペアリングですね!
基本的にはシン・ツチダと似た傾向の味わいではあるのですが、米由来に加え、若さと麹つくりにアレンジを加えているので、軽めの味わいとなっております。
甘みと酸味のバランスもとてもよく、時期的にも冷やしてお飲み頂くことをオススメします。また、まだ若さがありますので、自家熟成させてみるのも良いかと思います。
『世界の米で酒造りを。』ロマン溢れる中長粒米プリンセスサリー
世界で作られている米のうち、9割以上がインディカ米という長粒種のお米です。
いわゆるタイ米で、日本でも本格的なカレー屋さんやエスニック料理屋さんで、
出していることがあります。
日本酒の原料として、主に使われているのが『酒米』です。酒米も食用の米と同じように、短粒種のジャポニカ米の仲間になります。
現在酒米として登録されている米は120種類ほどあるそうです。
その中でも主に使用されている酒米は数えるほどになります。
一方、世界の米の品種は10万種以上。
世界各地の米の原料特性を表現した多様な味わいの日本酒が造れるのです。それを世界の各国でその土地の米と水を使い、自然の菌を活用する生酛造りであれば、その国々の地酒が造れてしまうのです。
これはもう夢がありすぎるのではないでしょうか!酒造りロマンですよね!
実際、弊社のプリンセスサリーでの酒造りに興味をもった外国大使館の方から、驚くべき依頼が舞い込んできました。。そのお話はYOUTUBEで話していますのでぜひご視聴ください。
・原料米 :群馬県藤岡市産 プリンセスサリー
・精米歩合:85%
・仕込み水:武尊連峰伏流水(関東名水百選)
・麹歩合 :35.0%
・種麹 :焼酎用黄麹
・酒母製法:生酛
・酵母 :酵母無添加
・アルコール度数:16%(原酒)
・グルコース:4.3
・日本酒度 :-32.2
・酸度 :3.8
・アミノ酸 :3.6
・火入れ :1回(瓶詰め時)
・保管方法 :常温可
※記載されている原材料のみ使用。
ラベル表示義務がない添加物も不使用です。
全国の土田特約酒販店様、土田酒造直売店、土田酒造オンラインショップにて
2023年6月9日より販売開始です。
※数量限定
◆全国の土田特約酒販店様はこちら→https://tsuchidasake.jp/hb6u
◆土田酒造オンラインショップはこちら→https://cart.homare.biz/
著:土田酒造 小澤卓也 Instagram→(ozawa0278)