土田酒造の挑戦酒 「土田生酛 別誂 2022」

皆さん、こんにちは！
今回のお酒は、日本酒の業界に新風を巻き起こす「別誂」について、その魅力や裏話をご紹介いたします。

「別誂」って何？

土田酒造が醸造技術の向上と独自性を追求し、賞レースに挑戦するために生まれた特別なお酒です。
私たちは、常にお客様に新しい驚きと満足を提供することを目指しています。
賞に出すお酒も単に入賞しやすいお酒を目指すのではなく、土田酒造のスタイルを貫く挑戦の象徴的なお酒です。
日本酒の新たな可能性を探求し、日本酒業界に新しい風を巻き起こすことを願っているお酒です。

醸造技術向上への挑戦

「別誂」の製造には、醸造技術向上への大きな挑戦があります。
私たちは、賞を獲得するための一般的な方法に頼らず、独自の酒造りを貫いています。
この「別誂」は、その姿勢の表れであり、醸造技術の向上と蔵人たちの情熱とクリエイティビティの結晶です。

入賞確率は０．１％以下という非常に厳しい条件のもとで醸造をしております。
残念ながら今年の入賞は叶いませんでしたが、その挑戦は意義深いものでした。
若手蔵元や大手蔵の杜氏からの賛同の声もあり、少しずつですが影響が広がっています。

深い味わい

「別誂」の最大の魅力は、一般的な出品酒とは異なる、深い味わいです。
クリアな甘みがありながら、後味は酒のボディを形成するコクがあり、飲みあきしません。
そして、おだやかな酸味が口の中に寄り添います。
余韻は水が溶けるように短く、軽やかなフィニッシュ。
最初は冷酒として楽しんでいただき、お好みで常温から、ぬるめのお燗も楽しめるお酒です。

数量限定

「別誂」は数量限定で販売されており、この機会をお見逃しなく。
販売店さんで見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
その特別感を味わえます。

ご質問がございましたら、土田酒造や販売店さんにお気軽にお問い合わせください。
一緒に素晴らしい酒の旅を楽しみましょう。

最後に、この挑戦がいかに困難であるか、詳細なデータを使って解説をいたします。
私たちが造っている出品のお酒の製造方法は、

・純米系
・生酛系
・協会701酵母使用
・群馬の食べるお米
・精米歩合６０％

というお酒造りにて挑戦をしております。
2023年の全国新酒鑑評会にて、出品されたお酒の総数が「818点」です。

■純米系
818点のうち、私たちが出した、純米系の出品数は300点。全体の36.6%です。
残り73.4%は、アルコール添加のお酒です。

その中で、さらに純米系の入賞については、105点。入賞したお酒の中では、26.6%となります。
分析をしますと、純米系は出品した比率よりも入賞した比率の方が低く、純米系のお酒は入賞をしにくいということになります。
アルコール添加をしたお酒のほうが、入賞しやすいということです。

さらに、もっと細かい製造方法のデータを解説いたします。
酒類総合研究所に記載されている最新のデータが「令和２年度」のデータとなりますので、そちらを参考にしました。

■酵母
令和２年度に出品されたお酒の総数は、821点。
そのうち協会7号酵母は２点のみ。
わずか0.2%の出品率で、協会７号酵母での入賞はしておりません。
つまり入賞確率０％です。

■酒母
酒母については、 生酛は9点。
出品率は1.1%で、入賞はなし。
生酛での入賞の確率は０％です。

■お米
米は、山田錦が、77.8%と圧倒的です。
私たちが行っている、食べるお米での正確な出品総数がわからないのですが、おそらく入賞することが難しいため、数少ない出品となっております。

■精米歩合
精米50%以上は、出品数23点で、入賞はなし。入賞確率０％です。
当蔵はさらに磨いてない精米６０％なので、もっと確率が低くなっております。
お米をたくさん磨かないと、賞をとれる確率が下がる傾向にあります。

以上のように、当蔵のスタイルを貫こうとすると、現状での入賞の確率は、ほぼ不可能に近くなっております。

しかし、造っている蔵人も、毎年お酒が入賞に近づいている実感があります。
賞を取れるまで続けていく覚悟をしていますので、ぜひともご支援いただければありがたいです。
これからも、どうぞよろしくお願い致します。