野生の日本酒!!?? Tsuchida 野生の12

 

 

野生の日本酒!?

野生といっても、自然界で勝手にできた日本酒っていうわけではありません。

 

キーワードは

〈野生酵母〉です。

 

日本酒を造る上で、多くの菌の働きが関与していますが

発酵させるために「酵母」が必要です。

 

その酵母を「人為的に添加する」か、「蔵に住み着いている酵母が自然に発酵するのを待つ」か
そのどちらかに分けることができます。

 

「人為的に添加する」場合、広く頒布されている”きょうかい酵母”や県単位で開発した酵母などを使用します。
または自社の蔵から採取した酵母を培養し、添加して使用するということもあります。(これを”蔵付き酵母仕込み”というのかは諸説ありますが)

人為的に安全な酵母を使用するので、必ずといっていいほど発酵します。
しかも、香りや発酵経過など、どんな性質の酵母か説明書に書いてあるので安心して狙ったお酒を造ることができます。

 

「蔵に住み着いている酵母が自然に発酵するのを待つ」場合は、人為的に酵母を添加することをしません。
酵母が活動しやすい下地を整え、蔵に棲む酵母が降りてきて発酵を始めるのを待ちます。

これが酵母無添加=「野生酵母」で仕込むということです。

 

目に見えない野生酵母を導いて発酵させるということは、とても不安定でありリスクを伴います。
野生酵母にも様々な性質をもった酵母がいて、実際に発酵を始めるまでどんな性質なのかわかりません。

発酵力が強いのか、弱いのか。

低温に強いのか、弱いのか。

どんな香りの酒になるのか。

泡ありなのか、泡なしなのか。

酵母が発酵をはじめるまで、どんな酵母がくるのか分からないのです。

たとえるならば「酵母ガチャ」 ですね。

 

野生酵母で仕込むということは、発酵経過も不安定になることが多く、最悪お酒にならないこともあります。

なぜ土田酒造がこの方法を採用しているかというと

「日本酒の可能性が広がるから」です。

 

酵母添加の場合、ほぼ想定内のことしか起こりません。
発酵経過も、出来上がったお酒の味も香りもです。

一方野生酵母だと、想定外のことばかり起こります。

今回はこんな酵母が来た!

こんな発酵をした!

こんな香りがしてる!

驚きの連続です。

 

われわれの想像以上の事が起こる。
だから作業はとても大変なのですが、その分おもしろいんです。

大昔の日本酒づくりは、すべてが野生酵母での造りだったと思います。
だから、地域性や蔵ごとの特徴がとても大きくあった。

いまは日本どこでも、蔵の違いもそんなにないのが現状ではないでしょうか。

野生酵母の酒こそ、地酒の本質なのかもしれませんね。

 

さて、この野生の12。
そんな野生酵母で低アルコールの日本酒を!というミッションの研究醸造です。

日本酒の低アル化もここ数年でけっこう進んでいますが、
味が薄かったり飲みごたえがなかったりといった商品が多く、いまいち広がっていない感じがあります。

われわれは数年前から
「日本酒らしい、旨味があって飲みごたえのある低アルコール日本酒」を造るために研究醸造に取り組んできました。

それらを実現するために選んだのが
野生酵母の生酛でした。

過去数回は、野生酵母の発酵力を抑えきれずに、アルコールが出すぎてしまうことがありました。

 

今年で3回目の挑戦。

目指すはアルコール分10%〜12%

精米歩合は野生酵母の可能性を更に広げる低精白の90%

低アルでも飲みごたえをだすために、爽やかな酸を出す「白麹」を一部に使用

醸造中のおはなしはYOUTUBEで杜氏が語っていますのでぜひご視聴ください!

 

 

出来上がったのはお酒は野生味あふれるワイルドさ!

アルコール度数は正直もう少し抑えたかったのですが、どうにか目標内の12%に。

味わいは酸味と甘味の主張が強いワイルドさがあります。

 

甘み、酸味がかなりしっかりと感じられるので、
キンキンに冷やしてお飲みいただくことをおすすめ致します。

もしくは氷を入れてオンザロックや、炭酸割りもいいでしょう!
味がしっかりしていますので割っても薄く感じず、クイッと飲めてしまいます。

おすすめの料理は、ワイルドに”お肉”でいかがでしょうか?

豚タンや牛タン、ホルモン系がいい感じです。馬刺しなどもいいでしょう◎

鶏の唐揚げも良かったです◎
脂を酸味が流してくれて、さっぱり旨い!

 

気になる商品データです。

・原料米 :群馬県産 あさひの夢

・精米歩合:90%

・仕込み水:武尊連峰伏流水(関東名水百選)

・麹歩合 :40.4%

・種麹  :焼酎用黄麹、焼酎用白麹

・酒母製法:生酛

・酵母  :酵母無添加

・アルコール度数:12%(原酒)

・グルコース:6.1

・日本酒度 :-42

・酸度   :5.3

・アミノ酸 :2.6

・火入れ  :1回(瓶詰め時)

・保管方法 :常温可

※記載されている原材料のみ使用。

 ラベル表示義務がない添加物も不使用です。

 

 

発売は2023年8月17日より
全国の土田特約店さま、土田酒造直売店およびオンラインショップにて

数量限定です。お早めにお求めください◎

お飲みいただいた感想などもお待ちしております。

◆全国の土田特約酒販店様はこちら→https://tsuchidasake.jp/hb6u

◆土田酒造オンラインショップはこちら→https://cart.homare.biz/

 

Text by OZAWA  Instagram→(ozawa0278)

 

PAGE TOP